ペンキ塗りのせいではないとは思うが、すき焼きなのにお麩を忘れた。
すき焼きに、お麩は入れない。という人もいるかもしれない。わたしの実家では、入れなかった。
北海道出身の両親は、すき焼き自体、ほとんどしなかったのだが。
だが、神戸出身の夫が作るすき焼きには、お麩が入っていた。
そしてすき焼きは、わたしが食材をテーブルに用意し、そこからは夫が調理する、というパターンが結婚してからずっと、続いている。
だから、神戸の味。無論、割り下も使わない。白菜はたっぷり入れる。白菜の水分で蒸し焼きのするタイプのすき焼きだ。
お麩がないのは淋しいけれど、テーブルに鍋をセットしてしまってから、それだけのために買いに走るほどのことでもない。
ないとなると、思うのだ。
ああ、すき焼きのお麩が、わたしはたいそう好きだったのだなあと。
関西人にはなれないけれど、舌は関西風に染まっている部分があるのだろう。
そういえば忘れていたが、わたしの料理の師は土井勝師匠だった。
高校生の頃『土井勝テレビお料理教室テキストおかずのクッキング』(季刊)を、必ず購入し、作りたいレシピに挑戦していた。
それでも飽き足らず、『土井勝日本料理全書』も購入した。渋い16歳だ。
今でも、煮物や御節など、土井勝アレンジ。
それを考えると、我が家の味は90%くらい関西風なのかもしれない。
豚すきです。白菜たっぷりが、うちのすき焼き。
お、もう食べられそう。
卵は混ぜない派のわたしです。ここは、譲れない。
翌朝は、すき焼き定食。わたしは卵なしで、夫は卵を溶いて。
最近買い忘れたもの。大根の煮物の鶏肉! 夕方出かけるついでがあったので、ふたたびスーパーへ手羽中だけ買いに行きました。
蓮根サラダのマスタード。辛子で代用しました。マスタード、もうずいぶん切らしたままです。何度買い物に行っても忘れてしまうものって、ありませんか?
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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