ひと月の長い旅を終えて、ぶじ帰国した。

思い出すことは、多い。

ピントのアパートで過ごした日々。サッカー少年ならぬサッカー壮年の夫は、ラ・リーガの試合のたびにテレビ中継を観たかったようだが、これがなかなかままならなかった。

アパートにテレビはある。だが、観られないのである。

スペイン国内の試合なんだから、スペインのテレビでやるだろうと思うのは大間違い。スペインでは、LIVE中継は有料放送でしか観られなくなっている。（DAZNは契約しているが、日本国内でしか観られない）

そこで、バルに行って観ようかということになるのだが、スペインは、朝が遅いだけに夜が長い。

だから、サッカーの試合も午後9時からが多くなる。

観に行ったレアル・マドリーvsレアル・ソシエダも、そうだった。タイムアップ前にスタジアムを出たにもかかわらず、終電だった。

わたしは夜遅いと疲れてしまうので、遠慮する。（ひとりで行ってきて～）

そうすると彼も面倒になるらしく、部屋でテレビ中継を観ることになったりする。風邪をひいたこともあり、なおさら億劫にもなる。

じつはテレビのLIVE中継、やらないわけではない。

やらないわけではないが、グラウンドも選手も映らない。

試合の様子を映さず、監督やベンチをずっと映しながら、点が入っただのオフサイドだっただのとアナウンサーが実況説明し、点数やシュートを決めた選手の名前などを表示し、延々とそれを90分放送するのだ。

ラ・リーガの国なのに、信じられない。すべての国民がサッカー放送を買っているというわけではなかろう。

それにしてもこんなテレビ中継、観る人いる？　と思うのだが、続いているということは、いるということなのだろう。

かく言うわたしも、スペインでのランチの時間（日本時間、夜7時頃）、大相撲の結果を見るのを楽しみにしていた。

貴景勝、遅ればせながら4回目の優勝おめでとうございます！

テレビに映ったアンチェロッティ監督。この日は、レアル・マドリー初黒星でした。

ずっと画面に出ずっぱりの監督も、たいへんだ。

観ている人は、ラジオだと思って、テレビをつけて家飲みしたりするんだろうな。

ハーフタイムにひとり盛り上がるアナウンサー。

このテレビ中継は、レアル・マドリーテレビだそうです。地方のチームは、こういう放送すらないみたい。

テレビ中継を観ながらの、ある日のお家ご飯。スーパーの魚屋さん。右端に写っているサーモンを購入しました。

イカも海老も、美味しそうでした。

サーモンのマーガリン焼き（使い切れない量のマーガリンがあったので）。炒めた野菜が食べたくなって、ズッキーニ、玉葱、ピーマン、そしてレモンをひとつずつ買いました。

「なぜか、うちの味になってた」とは、夫。

パンは、駅前のパン屋さんのバゲット風を。切ってしまったけれど、50㎝くらいの細長いパンです。これが、フランスパンではなく、味わいはソフトな天然酵母パンっぽい。

トースターがないので、翌日以降はフライパンで軽く焼いて食べていました。

ネットのレビューではまったく人気のない「PASTERIA EBOLI」でしたが、このパンは美味しかった。

☆約ひと月、スペイン旅レポにおつきあいくださり、ありがとうございました。