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はりねずみが眠るとき

昼寝をしながら本を読み、ビールを空けて料理する日々

ポルトのB級グルメ

ガイドブックでは、ポルトのB級グルメとして「フランセジーニャ」を紹介している。「フランスの女の子」という名のサンドイッチ料理で、ハムや肉を挟んだパンにチーズをのせて焼き、熱々のトマトソースをかけたポルトガル風クロックムッシュ。目玉焼きをのせたり、スパイシーなソーセージを挟んだり、店によって異なる味が楽しめるという。

 

ほかにも「ビファーナ」という豚肉バーガーのような薄切りの豚肉をスパイシーなソースで煮込みバンズに挟んだものもある。

 

B級グルメと言われるのはこの2つだが、手頃な値段で気軽に食べられるポルトの郷土料理といえば「トリパス」だ。モツの煮込みのことで、ポルトの人は「トリペイロ(モツを食べる人)」と呼ばれているとか。

モンサントを夜明け前に出発したが、ポルトに着いたときにはもう陽が暮れていた。この移動日、ポルト初日の予定としたのはひとつだけ。

夕食に、「トリパス」を食べる。目指した店はその名も『トリペイロ』だ。

 

メニューは英語版があっても難解だが、この晩は「Tripeiro」という文字を見つけ、さっそくオーダーした。それでもどこか不安で、確認だけはする。

「これ、トリペイロですよね?」

夫が英語で訊くと、これはスターターだという返事。

「トリペイロって、かいてありますよね?」

さらに訊くが、やはり同じ返事。会話が噛み合わない。

そこでたがいに、ハッと気づいた。

店員さん(このお客は、たぶんトリパスが食べたいんだろう)

わたしたち(店の名前がついた「トリペイロ風前菜」だったんだ!)

「トリパス?」

「そう! トリパス!」

「トリペイロは、店の名前で料理名じゃないじゃん!」

『トリペイロ』へ行く、『トリペイロ』へ行くと、モンサントから1日中考えていたので、「トリペイロください」って言っちゃった、みたいな感じ。

まったく、子どもの初めてのおつかいじゃないんだから。

そんなふうにして、ポルト初めての夜に熱々の「トリパス」にありついたのだった。

『CONGA(コンガ)』は、ビファーナの有名店。

見るからにスパイシー。辛かったけど、たまらなく美味しかった!

フランセジーニャも、コンガ風。スパイシーなお肉が入っていました。

こちらが『TRIPEIRO(トリペイロ)』です。

洒落た雰囲気のお店でした。

トリパス。熱くやわらかなモツと白インゲン豆の煮込みでした。大航海時代、ポルトから船出する船隊のために村じゅうの肉が供出され、ポルトに残った人々は、モツを食べて飢えをしのいだというのが、トリパスの起源だとか。

『CASAALEIXO(カーザアレイショ)』は、蛸が美味しいお店。

蛸の天麩羅とタコライス。この蛸の天麩羅がめちゃくちゃやわらかいんです。

バスに乗って行ったマトジーニャスという港町のレストラン『OVALENTIM(オ・バレンティン)』。

港町らしい風景。魚を炭火で焼いてくれるお店です。

鰯の塩焼き「サルディーニャ・アッサーダ」は、ポルトガル名物なんです。普通の塩焼きなんですが、エクストラバージンオリーブオイルとワインビネガーをかけていただきます。

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  1. ユミ より:

    さえさん、お帰りなさ~い!
    ポルトガル、改めて地図で見ると、最西端の岬っていうくらい、ほんとヨーロッパの端ですね。
    石畳や建物はやっぱりヨーロッパらしくて素敵な所ですね。
    屋根のない教会は印象的でした。
    ご主人と二人旅は、いつもガイドブックなどに捕らわれず、行きたい所、食べたい物を
    自由に、そして地に足ついた旅って感じで、素敵だな~って思います。
    後何回、海外に行けるかはわかりませんが、世界にはまだまだ見ておきたい知の国が溢れているんですね~

    • さえ より:

      ユミさん
      ただいまです~♩
      ポルトガルはほんと、ヨーロッパの端っこの小さな国なんですよね。
      土地も日本の4分の1くらいしかなくて、人は10分の1くらいしかいなくて。
      石畳、日本にはない素敵さを感じました。
      屋根のない教会、200年以上前の地震の跡がこうして残っているのも石の建物の文化だからなんでしょうね。
      今回、わたしたちもあと何回行けるのかな~なんて話をしながら帰ってきました。
      ユミさんの旅レポも、楽しみにしています♡

  2. hanamomo より:

    ヨーロッパといわし、なぜかこの取り合わせが結びつかないイメージがありますが・・・・。
    フランスでもいわし祭りというのがありましたよね。
    日本だといわしの塩焼きと来たら、これに熱々のごはんと、貝の味噌汁、それに切干大根の煮たのか、ひじきの煮つけでしょうか。
    塩焼きは変わりないのに添えられているのはじゃがいも。
    いわしの身の塩味でじゃがいもと一緒に食べると美味しいと青目さんに聞いたことがありました。
    一人で何匹も食べるそうですね。
    昨年は新聞のエッセイで知ったヴィーニョ・ヴェルデというポルトガルワインを飲みました。
    若摘みの葡萄で作るこのワインがいわしの塩焼きにぴったり合うと教えてもらいました。
    もう一本買い置きがあるのでエクストラバージンオリーブオイルとワインビネガーをかけたいわしの塩焼きをおつまみに飲んでみたくなりました。

    • さえ より:

      hanamomoさん
      フランスにも鰯祭りあるんですね。
      ポルトガルは6月に盛大に行われるそうですよ。
      つけ合わせのじゃが芋、ハーブが効いていて美味しかったです。
      鰯の塩味でじゃが芋を食べる。今度やってみます。
      そうそう。わたしも3匹食べました。夫は4匹。
      食べられちゃうから不思議です。新鮮だからなんでしょうね。
      でもいくら新鮮でも、日本ではそんなに食べませんよね~(笑)
      ヴィーニョ・ヴェルデ。若いワインだと調べていったのに、白ワインはいただきましたがそれがヴィーニョ・ベルデなのかわかりませんでした。
      エクストラバージンオリーブオイルとワインビネガーで、鰯、ぜひ試してみてください。

PROFILE

プロフィール
水月

随筆屋。

Webライター。

1962年東京生まれ。

2000年に山梨県北杜市に移住。

2012年から随筆をかき始める。

妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。



『地球の歩き方』北杜・山梨ブログ特派員

 

*このサイトの文章および写真を、無断で使用することを禁じます。

 

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