長らくご無沙汰してしまった友人から、突然電話をもらった。
「ときどき見てるんだけど、気になることがあって」
このサイトのことである。
「息子くんのことが、出てこないなあって」
いちばん上の息子。29歳。大学入学と同時に上京したから、もう11年東京でひとり暮らしている。その息子を案じてくれての電話だった。
「元気だと思うんだけど、ねえ」
彼はたぶん元気でやっているのだろうが、なにせもう5年以上会っていない。正月にも帰って来ないし、東京に出た際に食事に誘っても、返事は「忙しい」のひと言だけだ。大学に通っていた頃には、正月くらいは帰って来ていた。高校時代の友人たちと麻雀するためだったのかも知れないが、とりあえず帰って来た。
「そんなんで、まあ、音信不通って言うほどじゃないんだけど」
5年ほど前、彼はぱたりとドアを閉じてしまったのだ。それからは、ノックをしても返ってくるのは生返事だけ。
東京にいる。ひとり働いて生きている。わかっているのは、それだけだ。
「もういい加減、ノックをし続けるのも疲れたよ」
そう思っていた矢先の、友人からの電話だった。
「神様め。どこかで見てやがる。友人に電話なんかさせて」
そう、思わずにはいられなかった。
彼はたぶん、普通に働いて、普通に生きている。それ以上、望むことがあるとしたら、楽しく暮らしていてくれればいいということだけだ。
もう少し、ノックを続けるか。
隣りの林ではアカゲラが、クヌギを突き続けている。
西側の林にいたアカゲラです。懸命にクヌギを突いていました。
わたしもノックを続けなくちゃ。ねえ、アカゲラくん。
さえさん、おはようございます。
息子さんのこと、心配ですよね。
でも考え方によっては「ご無沙汰は無事の便り」ということわざもあることから、きっと元気で無事に生活されてると思いますよ。
ノックはされなくなったら息子さんも寂しく感じるかもしれないのでもう少し続けてあげてくださいな。
アカゲラ、可愛いですね。
キツツキは野鳥の中でも好きな鳥さんです。
papermoonさん
おはようございます♩
ありがとうございます。そうですね。たぶん元気でやっていっると思います。
本の虫なので、そろそろ読み終えておもしろかった本でも送ろうかと思います。
アカゲラ、可愛かったです♩
キツツキは、アカゲラのほかにコゲラやアオゲラもやってきます。
アオゲラは家を突くのでちょっと困っているんです(笑)
おはようございます。
本当ですね、息子さん、ちょっと気になりますよね。
私には息子がいないけれど、息子って多少なりともそんなものではないのでしょうか・・・?
ご近所に息子が4人もいる同世代の家庭がありますが、
4人もいると、もうあまり気にならないみたいで、長男さんなんかはやっぱり何年も会ってなくて、メールするのも1年に2回くらいって軽くおっしゃってました。
生活も気になりますが、何をどう思っているのか、心が見えないのは親として辛いですよね。
一方的でも気にしているこちらの気持ちは伝えたいですよね。
ユミさん
おはようございます♩
ありがとうございます。
おっしゃるように娘とは違うんだろうなあとは思います。
ただ、そうなんです。心が見えないのが気になるんですよね~。
気長にノックし続けていこうと思います。
ありがとう♡
こんにちわ。
何度も読み返しました。
ある時期。男の子は急に精神的に自立するのでしょうかね。自分一人でやっていける。経済的には苦労はない。
わざわざ実家や親を顧みる事が面倒。
自分の今の周辺の事で、手一杯。
今、私の息子もそんなところだろうと、気持ちを察しているつもりですが、やはりさみしいですね。
ドラマにでもよくあるでしょう。
何年かぶりにひょっこり帰って来た息子。
都会に住む息子を突然訪ねる老夫婦。
よくあるシチュエーション。
世間にはよくあることなんだなあと思うようにはしてます。もう、一人前。いい年なんですものね。
さえさん、ノックはし続けてくださいね。
私も春になって、忘れた頃にラインでもしようかなあなんて思ってます。
今日はずいぶん暖かいです。
ぱすさん
こんにちは~。
ありがとうございます。そうですね。ドラマとかではよくあるシチュエーションですね。
年代が違うから考え方も違って当たり前だし、すれ違いも当たり前かもしれませんね。
今日は、息子に最近読んだばかりのミステリーシリーズを送りました。本が好きなのはきっと変わっていないと思うので。
ぱすさんも、しばらく淋しいかと思いますが、離れた息子さんにLINEやメールをする楽しみが増えたと思って、のんびりと過ごしてくださいね~。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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