森を挟んだお隣りさんに、お庭で採れたというすももを籠いっぱいいただいた。
食べきれないので、久しぶりにジャムを煮た。
種もそのまま、皮も剝かずに砂糖のみで煮るレシピで、皮に酸味があるのでレモンも必要ないという。
煮上がったら、種と皮を取り出すとあったが、皮は煮溶けてなくなっていた。
驚いたのは、皮を剝いたすももの実は黄色いのに、真っ赤なジャムに仕上がったことだ。
煮沸した空き瓶にまだ熱いジャムを入れ、ひっくり返して置いておくと、夫が言った。
「どうして、ひっくり返すの?」
「うーん、どうしてだったかな」
調べると、密閉するため、脱気する、長期保存するため、などとあったが、ただひっくり返すだけじゃそう効果も期待できないという記述もけっこうあった。
ジャムの瓶ひっくり返し神話だったのか。
しっかり脱気するためには、瓶に詰めてからふたたび煮沸する方法がいいらしい。
とりあえず、3つできたジャムの瓶は、すべて冷蔵庫に保存することにした。
ひとつ目の瓶を開けるとき、蓋がなかなか硬くて開かなかった。密閉はされているようだ。
酸味が勝ったすももジャムは、とても美味しい。
なるべく早めに、食べきろうと思う。
甘酸っぱい匂いが、キッチンいっぱいに漂いました。
材料は、すもも600gに砂糖150gだけ。
切り目を入れて、半分にちぎります。種も皮もそのまま。
水を加えず、砂糖だけを入れます。
中火で煮始めると、すぐに水分がいっぱいに。ていねいに灰汁を取ります。
そこから20分、弱めの中火で混ぜながら煮て、できあがり。真っ赤!
ちょうど、煮沸した瓶3つ分になりました。
ひっくり返してみたんだけど。意味あったのか?
レモンを入れなくても、酸味ばっちりの味に仕上がりました。
岡山で売っているすももは皮に酸味があって苦手でしたが
ジャムにするという方法がありましたか。
ジャムなら酸味もいい仕事をしてくれますね。
私の中で人生でいちばん美味しかったすももは
修学旅行で行った白樺湖湖畔のホテルのデザートでだされたもので
まだグリーンがかっていて、いかにも酸っぱそうだったのに
部屋に持ち帰り、洗面器に冷たい水をはって冷やしてから
クラスメート達とかぶりついたすももの味が
甘くて酸味が少なく、この上ない美味しさでした。
地図で見ると白樺湖から北杜市は近く見えます。
随筆屋。
Webライター。
1962年東京生まれ。
2000年に山梨県北杜市に移住。
2012年から随筆をかき始める。
妻であり、母であり、主婦であること、ひとりの人であることを大切にし、毎日のなかにある些細な出来事に、様々な方向から光をあて、言葉を紡いでいきたいと思っています。
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